2008年度(H20年度) 野崎壮吉郎

タイトル:「人との繋がり」
「人との繋がり」
私が調布市商工会青年部における活動を通じて学んだことです。
「おはようございます」「おはようございます」
「こんにちは」「こんにちは」
「こんばんは」「こんばんは」
些細な挨拶から人との交流が生まれます。
繰り返すことで繋がりが芽生えます。
これからの街づくりにおいて大切な言葉ではないでしょうか。
お年寄りから子供達まで安心して暮らせる町、また若者も過ごしやすい町にしていかなければならないと考えています。
私は10年前に父の経営する花屋に勤めることになりましたが、住まいが調布市ではないこともあり周りに知り合いが少なく、唯一商店街の方たちだけが私の知人でした。
そんな私を商工会に誘ってくれたのは商店街の先輩でもあり当時の青年部の部長でした。
何も知らずに入った私はセミナーや祭りといった事業に参加し先輩方の懸命に活動する姿、また会議などでの活発な議論を聞いて、毎回圧倒され自分にも同じことができるのだろうか?
自分にその熱意があるのだろうか? という思いを抱きました。
そんな時、今の私にとって大切なものを得る、ある事業があります。
それは調布市にある飛行場で行われている「調布飛行場まつり」に、商工会青年部としては初めて参加させて頂くことになり、その実行委員長を私が担当することになったのです。
目的は地域振興の一環、調布市商工会青年部のPR。
そして古くは東洋のハリウッドと呼ばれる程、映画の撮影が行われていた調布市は、今でも撮影所・現像所・大道具・小道具などの関係する会社が沢山あります。
“映画の街・調布”
これを皆さんに知ってもらう為に行いました。
新島・大島・神津島と調布・多摩を結ぶ交通手段である調布飛行場、実際島の方々も参加されているこのお祭りは、島の方たちと多摩の私たちの交流の場でもあります。
そしてセスナやヘリコプターなどの航空機が間近で触れられる催しということもあって、調布市内外から多くの来場者が訪れます。私たちの活動をより知っていただくには格好の催しです。
“映画の街・調布”これを題材にしたこともあり、私たちは調布に撮影所のある角川大映株式会社とタイアップすることにしました。
一般企業と事業を行うことも初めての経験でした。
全てがゼロからのスタートということで、顔を覚えてもらうことから始め、6ヶ月かけ50回にも及ぶ飛行場の関係者や角川大映との打ち合わせで互いの意見を出し合い、また持ち帰っては、その問題点を解消するために青年部の仲間と深夜まで会議を繰り返しました。
そして「調布飛行場まつり」のメインの企画となるまでにつくり上げることが出来たのです。
ですが運営・設営・撤去作業には最低でも50人のスタッフを必要としました。
私達は青年部員一人一人に、この企画を成功させたい、空いている時間だけでも参加できないかと何度も声がけしました。
そしてその想いに多くの部員が賛同し、仕事の合間に駆け付けてくれたり、この催しの為に休みを取ってまで参加してくれたのです。
会場には、航空会社であるアイベックスからセスナ機を納める500坪の広い格納庫をお借りし、タイトルを「シネマハンガー」と名づけました。
角川大映からの提供で、実際に映画で使用されたもの、主にガメラや怪獣や壊された東京タワーの模型などを展示し、ガメラの歴史がわかる様に歴代のガメラのポスターや調布と映画に纏わる話のパネルなどを用い会場を装飾しました。
青年部員はこちらも実際に映画で使用したガメラやリアルな妖怪の着ぐるみを着て、本物のガメラや妖怪になりきって子供達を驚かし、「こわい」と泣き出す子供にも触れることでその泣き顔を笑顔に変え、握手をしたり撮影会をしたり、その他にもミニシアターやFC東京によるサッカーゲームなどアトラクションを多数用意し来場者に楽しんで頂きました。
当日は雨が降っていたにも関わらず2万人もの来場者が訪れ、泣いたり笑ったりしている子供達や展示物を興味深く見て撮影している人など、本当に楽しそうにしているその笑顔に部員一同心が暖かくなりました。
また関係者・来場者からの評判も高く、翌年には飛行場の方から「また一緒に調布飛行場まつりを盛り上げてほしい」といって頂きました。角川大映とも交流をもつ様になりました。そして今年も一主催者として4回目の参加が決定しています。
私はこの事業を終え、大きく広い繋がりを得たのです。
飛行場関係者・角川大映だけではなく、格納庫をお借りしたアイベックス・一緒に盛り上げてくれたFC東京のスタッフの方、また機材運搬用に4t車を貸して頂いた石原プロモーション、多くの繋がりが生まれました。
それは50回もの打ち合わせの中で、挨拶を交わすことから始め、互いの信頼関係を築き、より良いものをつくり上げた結果だと思います。
そして何よりも一緒につくり上げた青年部の仲間との強い繋がりを得たのです。
私はその繋がりから自身の成長を感じました。
今まで何かに真剣に取り組んだ経験のなかった私にも街や人に貢献できるのではないか!何か伝えていけるのではないか!
私を成長させたもの、それは私自身の中に生まれた熱意だったのです。
温故知新 という言葉のように古き良きものを知り、新しきものを知る。
まさに映画の街・調布という歴史、それを知り、活かし、繋がりを広げることができたのです。
商工会青年部に求められているものは、先見の目とあふれる熱意ではないでしょうか。
街の歴史や人やモノに着目し、時代に合った発想とつくり上げていく創造性、その2つと行動力を商工業の発展に役立て、地域振興へのきっかけにし、新しい繋がりを造り伝えていくものだと知りました。
私は青年部に参加したことで街に溶け込み、街を知り、人を知り、仲間が増えました。
人は必ず誰かの支えがあってこそ成り立つと思います。
街づくりも同じではないでしょうか。
コミュニケーションが希薄になっている昨今で人の目を見て関わって互いの想いを通わせる、そこから生まれる繋がりを大切にした街にするために、私たちが手を取り合い、街を支え続けるのです。
お年寄りから子供たちまで安心して暮らせる町、若者も過ごしやすい町にしていかなければならない。
皆さんもそう願っていると思います。
挨拶から改めて始めてみませんか?
想いを通わせてみませんか?
そこから何かが生まれることを信じて。
私は毎日の挨拶を欠かしません。
登下校中の子供達、買い物途中のお年寄り、商店街を出入りする業者の方、
「おはようございます」
「こんにちは」
「こんばんは」
些細な挨拶から人との交流が生まれます。
繰り返すことで繋がりが芽生えます。
そしてその繋がりは大きく広い繋がりに変わります。
私はその挨拶からの繋がりをずっとずっと大切にしていきたいと考えるのです。
私を支えてくれる全ての繋がりに感謝の気持ちを込めて終わらせていただきます。
ご静聴ありがとうございました。