2010年度(H22年度) 榎本陽介

「僕たちの使命」
今、この日本では100年に一度の不景気といわれていて、未だ回復の兆しが見えません。また毎日のように痛ましい事件も起きています。このような状況を解決するために、僕たち商工会青年部員ができること。どうすれば良好な人間関係が築け、地域コミュニティーを活性化出来るのか?
僕達の活動の意味を通して考えました。
僕が商工会青年部に入ったのは6年前です。入部当初、自分は何をやれば良いのか分からず、とりあえず会議に出ていれば責任は果たしているのかな?と思っていました。そのような中、新入部員が自己紹介を行う場面がありました。当時、私は大勢の前で話をする機会が無く、非常に緊張した事を今でも覚えています。
こうして会議や事業に参加をしながら半年が過ぎ、「新年賀詞交歓会」の司会を務めさせていただくことになりました。自分自身、今思えば目を覆いたくなるような進行でしたが、入部したばかりの僕にとっては忘れられない、良い経験となりました。
調布商工会青年部には、「調布飛行場まつり」という大きなお祭りがあります。調布飛行場祭りとは、3万人もの来場者が来る「東京都港湾局、調布空港協議会、調布市商工会青年部」の3団体が主催し、飛行場PRや地域活性化を行うお祭りです。入部して何年かは、気ままに青年部出店ブースに行き、訳も分からずやきそばなどの販売していただけでした。
がある年、この飛行場祭りで、リーダーとして、立ち振る舞い方、誰よりも事業に真剣に取り組む姿勢、地域活性化のあり方、さまざまな考え方の発見などを学ぶ機会が訪れました。
不安の中、まず先輩からいろいろな意見を聞いて、機材部・出店部・イベント部などといった組織作りから始めていきました。
機材部は使用する車両や保険の手配、当日資材や機材のレンタル、搬入、返却スケージュールの作成を担当していただきました。裏方的な役割ですが、部員のみんなは快く引き受けてくれました。
出店部は飲食物の販売が担当です。天候により、仕入れの量が大きく左右されるものですが、話し合いを重ねて納得のいく準備と設営をしていただけました。
イベント部では角川映画、ゲゲゲの鬼太郎の水木プロとの著作権の交渉や、キャラクター展示交渉をしていただきました。特にキャラクター塗り絵は、塗っている子供達の笑顔を思い描きながら作成致し、ペットボトル工作も完成した物を展示させてあげたいと多数の公共施設に展示場所を使わせていただけるようお願いをしました。
そして飛行場祭り前日、東京に台風が直撃しました。しかし僕たちには、6ヶ月に及ぶ大小50回以上会議を重ねてきた「あつい気持ち」と「信頼関係」がありました。雨など気にせず、台風の中、副実行委員長2人と朝10時の開館に合わせて機材を借りに行き、調布飛行場内のレストランで待機。この時、強雨の中の滑走路を見て「明日が本番なんだ!長いようで短かったな」と話しあった事を今でも覚えています。そうしているうちに他の部員もそれぞれの準備を終えて会場に到着し、設営を開始しました。会場が閉まる夕方6時ギリギリまでかかってしまいましたが準備は整いました。
当日は昨夜までの雨が嘘のような日本晴れです。準備が整っている私達は緊張感もありましたが、やりきった感で、心は晴れ晴れです。しかしここで問題が起きました。前日は雨天の為、周りが暗かったせいで気付きませんでしたが、飛行場PRや島嶼PR、角川映画などの映像を写そうとしていたスクリーンが明るすぎて全く見えないことが判明しましたが、私は開会式に出席しなければいけなかったため、青年部のブースあとにしました。
開会式を終えイベント会場に帰ると、大きなテントでスクリーンが覆われ、映像がきれいに見える状態になっていました。この短時間の中で部員が地元の商店街の商店会長さんに頼み、大きなテントを借りて来てくれたのでした。まさに妥協を許さない部員達の熱き思い、臨機応変な行動力を感じました。
こうして、私達の設営したイベント会場や出展ブースは予想以上の来場客に恵まれ、大きなアクシデントもなく飛行場祭りを終えることができました。
その中で私たちが得られた一番大きなものは、部員同士の絆でした。まさに青年部全員が使命感をもって、責任を全うし、想像力と行動力を発揮した事業でした。私はこの事業で、成功に向けて努力する力、諦めない気持ち、そして仲間の大切さを改めて教わりました。入部したてで自己紹介もろくに出来なかった僕が、実行委員長をさせて頂き部員みんなの後押しがあったからこそ、自分自身、成長する事が出来ました。その成長は今、自社の社員の前に立っても同じことがいえます。
一つの事業で終わらせず、そこから得た経験や関る全ての人達と良い人間関係を構築し、信頼関係が成り立つ仲間が生まれることによって、絆は深まります。その絆こそが、地域コミュニティー活性化の原点ではないでしょうか。飛行場祭りを一例として、数々の商工会青年部事業で培ってきた僕の経験から得た一つの答えです。
今、僕はさらなる地域コミュニティーの活性化のため、調布のお祭りをみんな一緒に開催できないものか、と考えています。僕たちの力で道路の使用許可を得て、市内すべての神輿を集結させてみたいのです。
僕達がリーダーシップを取り、参加してくれる人達や子供たちに思い出や笑顔を与え、同時に市内の色々な商店街や企業が模擬店やイベントを出店し、営業所や市内をアピールし、町の活性化を図る。始めは参加していただく団体は少ないと思いますが、何年かかってもいいので、市内全体が参加して頂けるようなお祭りにしていきたいのです。現在、夢の段階から卒業し、少しずつ準備を進めるまでに至っています。青写真は出来てきました。実現のために必要なこと、大事なことは、全てこの「商工会青年部」で学んできました。そして、僕が青年部を卒業しても現役の青年部のメンバーが、僕がこのように考えるに至ったように、同じような経験を是非して欲しいと思います。そしてお祭りを実現してほしいです。
この1つ1つの信頼できる人間関係が、きっと、親族、近隣、地域コミュニティーの活性化につながる。
この信頼できる人間関係を構築する手段として商工会青年部が存在するはずです。
今後も僕は積極的にいろんな会に出席し、色々な人と懇親を深め、事業や仕事を一緒にできる仲間を増やして行こうと思います。みなさんもそうして下さい。この会場にいる人の全ての顔と名前が分かるようになるまで。
ご清聴ありがとうございました。。